合格体験記「弁理士受験新報No.36 」
平成11年度 弁理士論文式 問題と解答 必須科目
発行 | 株式会社 法学書院 |
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編著 | 受験新報編集部 |
発行日 | 平成11年10月25日 |
定価 | 本体 1,800円(税別) |
主な内容
♪平成11年度 弁理士論文式試験の問題と解説
♪平成10年度 合格者体験記(P.90~96)
(法学書院様のご了解を得られましたので、内容のごく一部を紹介させて頂きます。)
一部抜粋 私の合格体験記(吉田 智子)
(法学書院様のご了解を頂き、一部を紹介させて頂きます。
全文をご覧になりたいかたは、本屋さんへGo!?)
1.合格した今、思うこと
年明け早々、弁理士の新人研修が始まったが、
いまだに自分が「弁理士さん」になったという実感がない。
「弁理士の先生が、(研修の講義で、)そう言ってたのだから、正しいんだ!」
などと言い、
「吉田さんだって弁理士でしょ!」なーんて笑われている。
でも、今も時々、「寝坊して本試にチコクする夢」を見る・・・・。
2.私のとった勉強法
①常に最終合格するつもりで準備する。
②選択科目は途中で変えないこと。
③勉強は、楽しくやる
(暗記方法)
・・・・・・・・・・・・・・・中略・・・・・・・・・・・・・
語呂合わせを作ることは、どの受験生も多かれ少なかれやっていることである。
しかし、私は一工夫した。
勉強し始めたころ、科目が多いので悩んだ。特許法。これは別にいい。
初めに勉強するから、新鮮で覚え易い。
しかし、実案だ意匠だ商標だ・・・とくるともう駄目だ。
条文番号が(←今回筆者注釈追加)互いに混乱して、どれが意匠法だか何だかとっさには出てこない。
しかし、本試では、しょうもない条文番号の確認のために法文集をめくっていては、絶対に勝てない。
そこで私は考えた。「そうだ!各法ごとに、語呂合わせのテーマを設けよう!!」
かくして私の受験生活の最初の2年近くは、
テーマ設定に則して各法条文番号(←今回筆者注釈追加)の語呂を作ることに費やされた。
特許法(フリーテーマ・・・・・・というより、既にテーマ性のない語呂をさんざん作った後だったので・・・・),
実案(動物),意匠(食べ物),商標(地名),パリ条約(人名),
PCT(フリーテーマ・・・・・というか、テーマが尽きた。)というテーマである。
・・・・・・・・・・・・・・・中略・・・・・・・・・・・・・
語呂を考えるためには自分のありとあらゆる知識を総動員し、想像力を膨らませなければならない。
ウマイ語呂が浮かんだ時には、嬉しくて「自分は天才ではないか?」などと、一人ほくそえんだりしていた。
後述するが、私は勉強の大半を電車の中や喫茶店等のヒトゴミの中で行っていた。
いい語呂を思い付いてニヤニヤしていた私は、周りから見たら、ただの「危ないヤツ」だったと思う。
(勉強する場所)
私は、図書室や自習室ではあんまり勉強しなかった。
・・・・・・・・・・・・・・・中略・・・・・・・・・・・・・
しかし、これらが気に入らなかった最大の理由は、図書館や自主室が静かすぎることだ。
シーンとした部屋に長くいると、どうしても眠くなる。
一旦眠ってしまうと、誰も起こしてはくれない。
しかも自習室だと、その間にもどんどん料金は加算されていくのである。理不尽だ。
その点喫茶店は良い。
大抵、音楽が鳴っているし、人のザワメキや話し声があって眠気を覚ましてくれる。
長居すると、注意まではされないが、執拗に店員が周りを掃除しにくる。この緊張感がまた良い。
いつ追い出されるか・・・とドキドキしながらの勉強には、スリルがあって、なかなか気合が入る。
特に、カップルが多いおしゃれな喫茶店がお勧めである。
女の子が一人で、しかも手に何本もの蛍光ペンを握り締めて、
分厚いレジメに線を引いたり、ポストイットを貼りまくっている様子は、
やはり一種異様なムードを醸し出しているらしく、ジロジロ見られてしまうからだ。
「おっと!人が見ている。・・・べ、勉強しなくっちゃ!!」と、頑張れるのである。
・・・・・・・・・・・・・・・中略・・・・・・・・・・・・・
もう一つのお気に入りの勉強場所は、電車の中だった。
目に決して良いとは思えないし、揺れが眠気を誘うので、賛否両論である。
しかし、激しくユレる路線もあり、これはこれで一種の眠気予防にもなりうる。
・・・・・・・・・・・・・・・中略・・・・・・・・・・・・・
勉強のための小旅行にも良く行った。JRの「青春18きっぷ」という割引切符がある。
JRの鈍行・快速が1日あたり約2,500円(注;5日分でワンセット)で乗り放題のきっぷである。
ちょっと話が脱線するが、この切符のネーミングはヒドイと思う。
なぜなら、対象は何も18歳までに限られていないからだ。
この事実を知らない人からは、いくら年より若く(バカく?)見えるからって、
さばを読みすぎだ!と非難されていたが、私は別に法は犯していないのである。
・・・・・・・・・・・・・・・中略・・・・・・・・・・・・・
時刻表とニラメッコしながら、乗り換えの計画をたて、
乗り過ごさぬように注意しながら勉強するのは、なかなか楽しいものだった。
時として、計画にばかり熱中し、勉強がおろそかになったような気がしないでもないが・・・。
ここ数年の正月旅行は、元日の夜に大阪を出発し、
夜行快速等を乗り継いで、一晩かけて勉強しながら東京まで行き(朝、4時半には着く)、
明治神宮でおみくじを引き、また鈍行・快速を乗り継いで1月2日のうちに帰ってくる
・・・・というのが恒例だった。
H8,H9と、「急がば回れ」だの「たとえ人より遅るとも、正しき道を踏み違えるな」だの、
正月早々、腹の立つおみくじばかり引いていた。
昨年は初めて「何も心配せず、勉強に打ち込め」なんていうのを引いたら、合格してしまった。
神仏には普段関心のない私だが、さすがに不思議な力を感じた。
・・・・・・・・・・・・・・・後略・・・・・・・・・・・・・