センセイと呼ばないで!?

2004/07/12  開業物語 

弁理士になったばかりの頃は
企業に勤務していたため
日頃センセイなんて呼ばれることは
まず殆どと言って良い程なかった。
(“これからは、センセイって呼ばないといけないねぇ”
なんて冗談半分に言われることはあったけれど…)

センセイと呼ばないで

退職・開業すると、必然的にそう呼ばれるコトになるのだが
はじめの頃は、とにかく こそばゆかったものだ。

初対面のかたならいざしらず
今まで知り合いだったかたにそう呼ばれるほど
気恥ずかしいものはない。
(特に、相手が目上のベテラン知財関係者のかただと尚更である。)

これまでの様に
「ヨシダさん(旧姓)」「キジマさん」「トモコさん」「ともチャン」
と呼んで欲しくても
相手の方がそういう訳にもいかないらしい。

知人を尋ねて、ある会社へ開業の挨拶に行った時のこと。
例によって、面会で“センセイ”を連発されて
照れまくったが、漸くそれも終わって会社を出た。

さて、少し時間があるし
この辺りで買い物でもしようかと
ぶらぶら歩いていると
ポツポツと雨が降り出してきた。

センセイと呼ばないで

その時、どこかで“センセイ!”と言う声が聞こえた。

“へぇ~この辺を、弁護士さんか誰か歩いているのかしら?”
と思いながら、しらんぷりしてスタスタ歩いていると
だんだんその声が近づいてくる。

それは、(雨だから)タクシーを呼んで下さろうと、追いかけて来た
訪問先の知人だった。

“自分のコトだと思ってなかったでしょ”

緊張が解けると、まだまだ自覚にかけるなぁなんて
苦笑いしてしまったものだ。

センセイと呼ばないで

……そんな初々しかった開業当時であるが
人間の慣れというモノは恐ろしいものである。

それから、半年も経たないある日のこと。
ショッピングの人々で大にぎわいの心斎橋の商店街を
友人と一緒に歩いていた私の近くで
“センセイ!”と叫ぶ声が……

思わず振り返ってしまった私であるが
目の前では、知らないおじさん同士が・・・・・・・・・・・

センセイと呼ばないで

たった数ヶ月で
“センセイ”≒“ワタシ!?”
と思うようになってしまった自分に
愕然とした出来事である。

ちなみに、開業から2年。
今までに呼ばれた呼び名で面白いものをいくつかを大公開!!

「トマト事務所」(↑注:とまとっきょじむしょ・・・と聞こえるらしい)
「木村センセイ」(まぁ普通)
「手島センセイ」(見た目が見ているのかしら)
「コジマ先生」(ありがち!?)
「島木センセイ」(島木ジョージか!?私は!)

一番気に入っているのが
“智(トモ)センセイ”

ただ、「智」が名字だと思われているフシもあるのが
微妙………(^^;;


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