憧れのスピードラーニング®
久しぶりに弁理士会の義務研修に参加した。
ここのところ、なかなか出張に出られない事情があり
義務研修の単位は、殆どe-learningで取得していたので
座学参加は、ほぼ3年ぶりだ。
今回は米国特許法改正の説明会。
講師は、米国特許庁副長官や米国の特許弁護士等。
なので、もちろん講義は英語である。
が、同時通訳もついているので安心だ。
ところが・・・
この同時通訳というのも良し悪しである。
英語と日本語を、交互に話して下されば良いが
同時通訳は本当に同時なので
片方の耳につけたイヤホンから流れてくる日本語と
反対側の生耳から聞こえてくる英語が
頭の中でケンカするのである。
英語のヒアリングはあまり得意では無い。
(ヒアリングなんてもはや死語?
最近ではリスニングと言うらしい…(^^;;)
でも、たまに知っている単語が聞こえてくると
嬉しくなって、思考が全てそこに集中してしまう。
あ!この単語 知ってるっつ!!!!!
そうして
たった一つの単語を聞き取れた自分に酔いしれている間に
日本語の訳はドンドン先に行ってしまうのである。
そこで私は、大胆な行動を取った。
思い切って、イヤホンを外したのだ。
(このような暴挙は
セミナーの模様を、事務所や会社で報告する義務の無い
自営業にのみ許される特権である。)
腕組みをして 顔をしかめながら
イヤホンをつけずに講演者を見つめる姿は
ぱっと見には、英語が出来るヒトのようで格好いい。
(後で聞いたら、隣のヒトは
まんまと騙されていたようである( ̄― ̄)v)
しかし、講演者のジョークに全く反応できず
周りが笑っているときも
相変わらずしかめっ面をしている様子は
殆ど“スピードラーニング®”状態であることがバレバレで
却って格好悪い。
英語のセミナーに参加するたび…
海外研修に行くたび…
真剣に“スピードラーニング®”に申し込もう!!
と心に誓う。
が、セミナーや研修が終わると
日々の雑務の中で
次第にその熱意は失われてしまう。
その理由の一つは
事務所の片隅に詰まれた約10枚のCD。
素直に『家出のドリッピー®(初級編)』にしておけば良かったのに
見栄を張って中級にしてしまったため 次第に聞かなくなった
Mr.オーソンウェルズの『コインの冒険®』………
(注:別添のテキストを読めばちゃんと単語は分かります。)
これがあるので別の教材を購入するのに
いつも二の足を踏んでしまうのだ。
そして、もう一つ英語教材の購入に踏み切れない理由がある。
知財の会話には
法律用語と技術専門用語も混じってくるため、かなり特殊で
通訳のかたも苦労されると聞くくらいである。
だから、一般的な英語教材で
日常会話や、いわゆる通常のビジネス用語が聞き取れるようになっても
知財のセミナーやビジネス現場で出てくる文章が
すぐに聞き取れるかどうか
ちょっと疑問だからである。
『コインの冒険®』で痛感したのは
最初から知らない単語は
(その場で逐一確認しない限り)
一生かかっても聞き取れない……ということだ。
だったら単に裁判用語や技術用語の英単語を
地道に勉強するのが先では!?
…とも思うのだが
それができないからこそ
“スピードラーニング®”に憧れるのだ。
そこで、いいことを思いついた。
実は知人に聞いて知ったのだが
CAFC(USの連邦巡回区控訴裁判所/日本で言う高裁)
のホームページでは
口頭審理の様子を公開しているのである。
知らない単語はいつまでも聞き取れない
……という考えは、今も変わらない。
しかし、全く初めて聞く話題では無く
一応、日本語で 裁判の経過を追いかけている事件の話なら
取り合えず、100回くらい流し聞けば
何かをブレイクできるかも!?
この荒技の効果については
次回報告を乞うご期待!?
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ちなみにこの口頭審理のデータは
ダウンロードできるので
ミニパソコンに落として
喫茶店で珈琲を飲みながら流している。
今、流し聞きの5周目。
まだ劇的な効果は現れていないが
本発明は
『単に喫茶店でサボっている訳では無く
只今壮大な実験中なのである』
という大義名分を付与することで
珈琲の味を格段に向上させる
…という効果を有する。