米国西海岸訪問記

2004/10/04  外国知財修行の旅 

バイオインキュベーションを支える人々(inサンフランシスコ)

米国のバイオクラスターは現在
サンフランシスコ
サンディエゴ
そして
ボストン
の3つだそうです。

今回は、そのうちサンフランシスコとサンディエゴの
2箇所を訪問して参りました。

訪問記の第一弾はまずサンフランシスコの
バイオインキュベーション

バイオインキュベーション

サンフランシスコのSan Jose(サンノゼと読む。サンジョゼではありません!)
と言うところに
バイオインキュベーション施設がありました。

ここは、Woman Technology Clusterという
アドバイザーチームとして定評のある女性団体が
バックアップ・ノウハウ提供しているそうです。

バイオインキュベーション

バイオインキュベーション

このように↑実験台や机等の設備もかなり整っており
ソフト支援も込み
それをTOTALで考えると家賃は安いようで、しかも
海外からの入居もOK!!

その大きな理由としては
ライフサイエンス(バイオ等)技術は
国ごとの境目が無くなってきているため
San Joseだけで閉じてしまわず
世界的な大きな流れの中の一部になりたい
というものでした。

さすが心の広いアメリカ!
と思いました。

但し、よくよく伺ってみると
さすがに入居するには相当審査が厳しく
特に、IP(Intelectual Property=つまり特許等)
の問題が問われます。

基本技術の特許をちゃんと自分で取っているか
(あるいは特許権者からのライセンスをキチンと取り付けているか)
取り付けている場合でも
その証拠(契約書等)までキッチリ見られるとのことです。

そして、scienceアドバイザーは勿論のこと
businessアドバイザーがキチンといるか?
(儲かるマネジメントができる人がいるか)
も、問われるようです。

これは他の訪問先Law Farmでも
“Bio Venture成功の鍵は
シーズよりマネジメント”
と言われていたことと同じだと思いました。
(注;勿論、シーズあってのベンチャーです。
但し、ビジネスとして成功できるかは
やはりマネジメントにかかっている・・・
と言えそうです。)

★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★

そしてこのインキュベーションのソフト支援としては
①CEO(ベンチャー支援の成功体験者)との1:1のコーチング(2時間)
②ボランティア団体からなるメンター(ここの地域だけで400人!)
からの定期的なアドバイス
を無料で受けられるというものです。

ボランティアと言うと、つい
退職したベテランのかたばかりを想像しがちです。

確かにベテランの方の意見も大変重要ですが
一年一昔の今のバイオ業界では
よりフレッシュなアドバイスが求められ
このアドバイスはトレンドに合っているのかしら?
という心配もしがちです。

しかしそこは
ベンチャーの歴史の長い米国のコト。

若くして成功・引退した人も多く
そういった人がメンターとなっている例も多いそうです。

人生 イロイロ

米国西海岸訪問記

メンターも イロイロ…

Bioベンチャー自体が、まだまだ“これから”
と言われている日本。

メンターだけではなく、①のCEOつまり
“ベンチャーを成功に導いたコトのある経験者”
の登場には、まだまだ日を待たねばなりません。

自分がそういうアドバイザーになれたら良いのですが
まだまだ勉強することばかりです(;^_^A


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